雇用側の人材派遣活用

◆体験談①雇った私
緊急事態!!『人材派遣』の活用!!

 私は当時、コーヒーワゴンサービスを運営し始めて求人をかけました。着任最初の週の日曜日に求人をかけ、月曜日から面接を始めました…
 電話があるたびに即座に日程を組んで対応するつもりでしたが、一向に電話が来ませんでした。再度、求人をかけ直し二週目に入りましたが、2件問い合わせが来ましたが一件はドタキャン、もう一件は面接したのですが不合格にしました。その頃、1人のスタッフで店舗を運営していたため、そのスタッフを休ませるために店舗を閉めていました…そのことをパチンコ店のほうから注意を受け、求人かけても入らない、店舗を休めないというとても苦しい状況に陥りました。

私は何か良い方法がないかと考え、ふとした瞬間に『人材派遣』を思いつきました。そこで早速、当時『人材派遣』の顔とも言える某『派遣会社』G社に問い合わせをしました。そして翌日より、グッドウィルは迅速に人材を手配してくれました。しかし、人件費は頭を抱える金額だったため、早期に打ち切りたいという願望が私にはありました。

 平行して求人をかけましたが、募集は難航…『派遣社員』によって店舗はスムーズに運営されていましたが、それも問題がありました。
 依頼した際に毎回違う人が来てしまうという点でした。
 毎回、店舗に行き、指導しなければならないというのがとてもネックになっておりました。私は自宅から2時間離れたところで店舗を請け負っていたため、すぐに駆けつけるというのが難しかったのと、他の業務も行っており、店舗の事だけに時間を避けなかったので『派遣会社』に相談しました。

 すると、経験者に空きがある場合は優先して出向させるという条件と未経験者は経験者を店舗に出向し、指導してくれるという条件を出してくれました。これにより、店舗の運営は落ち着きましたが、やはり、人件費が重すぎて利益が出ませんでした。

 安定して勤務してくれるスタッフもできたため、『紹介派遣』をお願いしたところ、当時はまだ『紹介派遣』がまだまだ普及しておらず、水面下でのやり取り的なものでしたが、私は1名のスタッフを直接スカウトしました。これにより、この店舗は安定しました。しかし、1ヶ月ずれて2店舗目も請け負ったため、そちらの募集なども行ってみましたがドタキャンが多く、一向に安定しませんでした。こちらは人材派遣のみで店舗を運営しましたが、こちらのスタッフは安定せず、赤字を出し続け、果ては『派遣社員』が用意できないという状況まで起きました。『派遣社員』は必ず手配できるというものでもないのは分かりますが、当時の私にとっては最悪の事態でした。

 そのような状況下、結局店舗は閉店することになりました。赤字も大きく出たため、私の企業側の撤退という形になりました。

 このケースはちょっと古い話のため、今の事情とは違いますが体験談として『派遣社員』の有効的な活用法を雇う側の視点でご紹介しました。この仕事に必要な条件が厳しかったため、『派遣社員』も手配できなくなりましたが、基本的にはいざ人が足りないという時に『派遣会社』という選択を持っていると便利です。そして、不平不満はしっかり『派遣会社』に伝え、打開策の検討をしてもらうべきだという例です。

 私にとってはとても苦い経験であり、不甲斐ない自分に気付けなかった未熟さを思い出させてくる事態です。『人材派遣』を使う側というのは、本当に求人をかけても人を補充できない、長続きしない業界が多く、『派遣社員』であっても嫌がる部分はあります。そういった問題点を『派遣会社』がどう克服してくれるのか、という点がその『派遣会社』の企業努力であり、付加価値向上、サービスの優位性に繋がりますので、どんどん意見をしていったほうが『人材派遣』業界の成長にも繋がるでしょう。

 ちなみにこのケースは『短期』に分類され、『派遣社員』ではなく『バイト派遣』になります。

業務請負した派遣

◆体験談②業務請負した私
業績不振で撤退

 最近は、店舗などを丸ごと『派遣会社』に依頼してしまうという形も増えています。私も実際、一時期、1年間ほど飲食店の業務請負をマネージャーとして行っておりました。

 このケースは業務委託と呼ばれ、実績を上げなければならない上、人材確保等を『派遣会社』で行わなければなりません。もちろん、基本的には利益を折半や利益の配分率などが決まっていますが、赤字の場合は目も当てられないような状況になります。

 そんな条件の中、私はとある複合施設に出店する飲食店の業務委託を受け、運営を行い、業績向上とスタッフ獲得、安定営業を依頼されました。

 まず、スタッフの獲得については自社で求人をかけました。この点は契約企業(クライアント)の負担が軽くなる部分で、業務委託のメリットでもあります。この店舗の場合は求人をかければ、それなりの求職者が来て、雇用できる状況がありました。しかし、当時は私も飲食店の運営経験が浅く、育成カリキュラムが不十分だったため、入れ替わりも激しく、育成も上手く行っていませんでした。私自身が未熟だったことはもちろん、契約企業(クライアント)自身での店舗運営において、問題が起き、人事的に相当の変更があってからの請負ということもあり、請負早々、内部での揉め事も多発しておりました。それらの内部的な問題点を綺麗にすることから始め、私は店舗内部の育成に取り掛かりました。スタッフで私の使いやすいものを残し、それに反発するスタッフを切り、頑張るスタッフだけを残しました。

 それと平行して店のプランニングを再度考え直しました。そして、いろいろ手を加え、さまざまな手法を取り入れました。もちろん、当社に所属した店舗スタッフとも運営方法については打ち合わせを何度も行いながらの再構築でした。

 内部整理後、一時的に人材不足に陥ってしまい、求人をかけなおしたりしながら、メニューの変更、価格帯の設定なども見直しました。

 いろいろ手を打っていると2ヶ月目、3ヶ月目と業績が上がり始めました。しかし、まだまだ利益の出る状況までは来ておらず、私の中に焦りがあり、更に仕掛け続けました。そうしていると企画が外れたりしました。売り上げも思い通りにいかずに苦戦を強いられました。

 そんな中、維持していたスタッフも諸事情で入れ替わりを繰り返してしまい、店舗サービスレベルの向上もなかなか思い通りにいきませんでした。一部のスタッフは安定していたのですが、入れ替わりの影響と、周りに競合の出店の影響で求人広告効果も落ちました。売り上げは利益の出ないラインで停滞し、仕掛けを打ってそのラインを維持するのがやっとでした。

 そうこうしているうちに、契約企業(クライアント)と出店先ディベロッパーの間で撤退が決定し、私はスタッフに撤退を申告し、事情を説明し、解雇を告げました…

 このケースは、私が店舗の業務請負という『派遣企業』として活動している形です。『派遣社員』になるからには、その『派遣会社』と契約企業(クライアント)の間でどのような契約がなされており、自分は何のために業務を依頼されるのか、という点を意識していると『派遣会社』側の人間からは重宝されます。私が業務委託を受けていた際も一部のスタッフはその状況や契約内容を理解して頑張ってくれました。そのスタッフとは今も仲良く話しをしています。そういった人間関係も『派遣社員』でも構築できるのです。このケースは業務請負というスタイルの『人材派遣』についての参考として紹介しました。

 これは『長期』的な勤務形態を取っていました。社会保険、有給休暇、退職金、損害保険などの制度もしっかり整えて運営しておりました。

ある派遣会社の裏話

◆体験談③『派遣会社』担当者Y氏とH氏
依頼された人手を手配できないときは自分でいきます!

 今度は私の知人Y氏の話をしようと思います。彼は某『派遣会社』の管理担当者をしております。そんな彼から聞いたエピソードをお話したいと思います。

 『派遣会社』というのは『派遣社員』を出向させることで利益を得ています。それは契約企業(クライアント)側は良く分かっております。実際、私が契約企業(クライアント)側にいた際も、その点を有効的に使わなくてはと思ったくらいです。

 そう言った状況ですので、人材の手配ができない、といった問題が発生するとY氏の立場、管理担当者というのはとても大変な状況に陥ります。他の表現に変えるとスーパーマーケットに行ったら食材が売ってないという状態と同じです。管理担当者というのは、そういった状況に陥った際に実力を問われ、その対応方法の結果、信用を得たり失ったりします。

 まず、人手が欲しいので契約企業(クライアント)は『派遣企業』と提携しているわけです。しかも、『派遣企業』側は、そのニーズを手伝う、保障します、といった売り文句で営業を仕掛けていますから、人材の手配ができない、というのは契約違反にも近いわけです。そういった際に、契約企業(クライアント)は「どういうことだ!人材がいないと困る!何とかしろ!」とクレームを付けてきます。近年、求人効果の減少などを人事部にはっきり伝わっていたりするため、昔ほどの激怒に繋がるケースも減ったようではありますが、この業界、人材という商品を扱う以上、こういったトラブルは絶対に起きています。

 そんな時、私の知人Y氏はどうするのでしょうか…話を聞いていると「A社への派遣で売り上げを保っているのですが、この前、突然の欠勤を受け、私が自分で行きました」と話をしていました。その場合の賃金というのはどうなのかを聞くと「会社からの支給分に込みです(笑)」と答えていました。この契約企業(クライアント)との間での契約が月額提携のようで穴を空けることが許されないとの事でした。このように、管理担当者という職業はただ『派遣社員』のアフターフォローや、契約企業(クライアント)への売り込み等だけではなく、実際、管理担当者自身が現場に出向しフォローをしたりするケースも多いようです。

 こういった話を聞いていた私は、自分が『派遣社員』として勤務する際に管理担当者にはできるだけ迷惑をかけたくないという気持ちを持っていました。それが相手に伝わったのか、その担当者の方はとても良くフォローしてくれましたし、退職の際には気持ちよく退職できるように段取りを組んでくれました。

 Y氏のケースもそうですが、私の所属した『派遣企業』の管理担当者H氏もいろいろな話を聞かせてくれました。

 H氏の場合は、現場に出るより『派遣社員』の育成、フォローするのがメインだったようで、電話がしきりになっていました。また、エリアも広範囲を受け持っていたようで一件、一件への細かいフォローに追われているようでした。

 私が勤務先で怪我をした際に、軽傷だったので労災にするつもりはなかったのですが病院で事情を説明する際に労災扱いになってしまい、保険が利かなくなり金額が大きくなってしまったため、相談したところ、迅速に処理してくれました。

 そういったアフターフォロー面で丁寧で迅速な担当者が付いてくれると『派遣ライフ』は確実に楽しい方向に繋がります。この体験談を載せた理由は、管理担当者を契約企業(クライアント)側の人間としてみるのではなく、『派遣社員』のお手伝いとして考える参考になればと思いました。また、管理担当者自身も大変な思いをしている、という紹介になれば、貴方も管理担当者を思いやってあげることができ、それに答えるように管理担当者も親切に貴方のフォローをしてくれるのではないかと思います。

紹介派遣のタイミング

◆体験談④知人H氏
『紹介派遣』のタイミングを誤った…

 私の知人H氏は勤務先U社に品質管理部へ『派遣社員』として着任しました。その作業内容はH氏の性格や適正に合っていたようで彼は長い間、その仕事をしており1年ちょっとの期間をその仕事で過ごしていました。

 そんな中、勤務先U社から「『社員』にならないか」という誘いを受けたそうで『派遣社員』のままでは給料が上がることもないですし、1年以上続けられた職場なので相性も良いのではないかと、その誘いに乗りました。

 ただ、その誘いには1つの条件があり、「製造部に異動」という条件でした。彼は品質管理部から製造部の様子は見ていましたし、商品にも触れていたので大丈夫だと判断し、年齢的にも、いつまでも『派遣社員』なのはどうか…とも悩んでいたため、この機にとその条件も飲んでチャレンジしました。

 そして実際に製造部で作業を開始したのですが、品質管理部と比べ、肉体的な負担が大きく、作業内容もまったく違ったため、楽ではなかったようでした。しかし、『社員』になれるという条件のためにも頑張ろうと、彼は1ヶ月目を黙々と頑張りました。

 しかし、2ヶ月目に突入したにもかかわらず、管理職からは何も言われないようでした。彼も「本当に社員になれるのかな?」と疑問が出始めていました。しかし、なれると信じて彼は頑張っていました。

 そして3ヶ月目に入ると彼はさすがに待ちきれなくなったのか、管理職に確認したようです。すると返事は「早くて再来月」という答えだったようで、かなり彼はやる気がそがれていました。製造部は仕事がとてもハードで入れ替わりが激しいため、人手不足に陥っていました。対して品質管理部は作業自体が比較的楽なため、入れ替わりも少なく、人手も十分だった状況から、上手く利用されたと彼は思ったようです。私に「『社員』になるって言うの…早まった…」と嘆いていました。

 その後、彼は社員になったか分かりません。私が『派遣社員』をしていたときの話ですので追跡しきれていませんが、こういったケースもあります。

 確かに『紹介派遣』というのは、とても良いメリットではあります。しかし、たくさんの部署を持つ契約企業(クライアント)の場合は、必ず今の部署に配属されての『紹介派遣』になるとは限らないという例として紹介しました。この場合は契約企業(クライアント)側としては過剰人員を不足部署にまわすという、とても効率の良い運営ですが、実際異動させられた方はその勤務先を辞めたくなる要因にもなりかねないという話です。

 『派遣社員』は部外者ではありますが、任期が長ければ長いほど『社員』に近い扱いを受けるようになってしまうのは当然の結果であって、契約企業(クライアント)側の意に沿わない場合は、契約解除や異動もありえます。しかし、このような事態はたとえ『社員』であっても管理職であっても経営者であっても組織の中にいると起こりうる現象ですので、あまり気にせず前向きに業務することが大切でしょう。

 『紹介派遣』と一言で言ってもさまざまなケースが存在します。『派遣社員』になる場合は、予めそういった現象も理解し、担当者に相談する際にも理解した上で話をできると『紹介派遣』を有効的に使えると思います。

 それから、これは管理職の人から聞いた話しですが「『社員』に誘ってからさらに実力ややる気を見て判断する」というパターンが多いようです。誘われたから一安心ではなく、その後、さらに頑張りを見せておくことが確実に『紹介派遣』を成功させるコツでしょう。

退職をするまで

◆体験談⑤雇われた私
怪我、そしてヘルニア発病…そして退職

 最後の体験談として、私が実際『派遣会社』に勤め、そしていろいろな出来事があり、ヘルニアを発病により、退職するまでをご紹介いたします。最新の『派遣会社』勤務はたったの3ヶ月ではありましたが、とても多くの勉強ができました。

 今回、勤務した先はマシンオペレータの仕事でした。着任前には「機械を見ているだけの簡単な作業です」と聞いていました。しかし、実際は想像以上いハードな仕事でした。重量のあるものを運んだり、上げ下げする作業も多く、更に毎日確実に4hの残業がつくというものでした。「4hくらいなら」と思っていた私でしたが、初日から時間の長さに驚きました。しかし、続けられない苦痛ではないと判断し仕事を覚えるために頑張りました。そして、1ヶ月が過ぎた頃、先に入っていた『派遣社員』たちよりもできるようになり、『社員』の方々からも次から次に仕事が来るという充実した状況になりました。管理職の人たちからも「『社員』にはならないのか?」と聞かれる状態になりました。そういった状況下、2交代であることが体に影響し始めました。日勤でも夜勤でも体が眠くなってしまっている状況で、12h働いていたため、正直きつく感じました。更に良く、怪我をしていました。私の中で、「この仕事は向いていない」という感覚も起きてきましたが、『社員』たちからの信頼や他の『派遣社員』との関係から、それなりに居心地も良くて頑張りました。

 そうこうしていると、ハードで皆が避ける仕事が私のところに良く回ってくるようになりました。私も、それでいいと思っていたのですが、そのハードワークから腰に激痛が走り、左足に痺れが出るようになりました。

 あまりにひどいため、一日腰痛で休みを取りました。この辺は『社員』ではなく『派遣社員』だというのはとても気持ち的にも楽でした。

 そして次の日から通常通り頑張ろうと思ったのですが、腰痛が取れず、現場でも私に無理をさせないようにという指示も出ていたのですが、どうしてもやらざるを得ない状況も多く、また、私自身、その指示のせいで楽をしているのが許せなかったため、痛みをこらえて作業しました。

 ある日、私は作業中に腰をかばいながら動作した際に頭部をぶつけ、出血する怪我をしてしまいました。軽傷だと自分で判断したため、その日は近くにいた『社員』に傷を見てもらう程度で、作業を続けました。夜勤だったということもありましたが…帰りに医者によることにしました。ついでに腰痛も原因を突き止めようと診断を依頼しました。この際、頭部の傷は労災扱いになってしまい、保険が効かずに正規料金で請求されました。これは後々『派遣会社』の方で支払ってくれました。傷は軽傷でしたので、こちらは問題ありませんでしたが、腰の方がレントゲンの結果、MRIを取るということになりました。人生初のMRIを3日後に私は撮影しました。その結果、下2つの椎間板がヘルニアになっていることが判明しました…

 そのことを『派遣会社』の管理担当者に相談したところ…「出来る限り頑張ってください」と言われましたので、普通に勤務を続けようとしたのですが、やはり腰痛が酷く、休みを取る始末でした。そういう中でも勤務先の管理者の方も「無理しない程度に出勤してくれればいいよ」と言ってもらったのですが、やはりそういった怠けているような状態を作ることも自分自身で許せませんでした。そこで管理担当者の方に相談し、結局、その後数日勤務で退社することを決めました…

 この勤務では、私は給料を週払いでいただいたり、いろいろ管理担当者の方にはお手数をおかけしながらの勤務でした。私は、この『派遣会社』には優良と付けます。

 怪我の保障もしっかりしてくれましたし、長期勤務に対応した保障も充実していました。更に、週払いまで可能でしたし、フォローもしっかりしてくれました。体を壊さなければしばらく続けていたでしょう。

 皆さんもこういった良い担当者と出会えると良いですね。

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